未来圏内

日々のくだらないことや小説

「必死で努力したことがない」人に向ける話

Starry☆Skyっていう乙女ゲームがあってね(唐突)

まあ聞けよ。ざっくり言うと攻略キャラが春夏秋冬3人ずついて、私はin springの錫也とin summerの梓、宮地が好きなわけだ。いやそんなことはどうでもいい。私が誰推しであろうとあまり関係ないんだが、とにかく、夏組に木ノ瀬梓というそれはそれは生意気な少年がいるんです。

射手座の彼は中学時代弓道をやってたんだけど、高校に入学して弓道部には入らなかった。下手だったからじゃなくて、上手すぎたから。試合では評価を受けて、周りからは「天才だから」「努力してないのに」「才能があるから」って言われる。自らの弓に心がないことなんて一番自分が分かってるのに、なんか評価されて納得いかない。それが嫌で努力しても「才能」のせい。そういう扱いを受けてきた人だった。

まあそんな彼はヒロインと出会って超えたい相手を見つけて弓道部に入り神聖な道場を荒らしまくる(主に副部長の怒りを買って)わけですが……なーんか最近とっつぜん思い出したんですよ、その話。

 

めっちゃ悩んでることがあって、それは前述の乙女ゲーム攻略キャラの「才能」と関わる話なんですが、端的に言うと、努力ができない!ということ。この間クソ真面目に先生に「私今まで努力したことがあんまりなくて」って言ったら「出たよwwww」って鼻で笑われたけど何が出たんだ。あれか、中二病か。私の中二病が出たっていうのか。

毎回言ってるし自慢ではないのをわかってほしいけど、前述の彼みたいに「才能がある」ってわけじゃなくて、むしろ私は器用貧乏?というか、特に努力をしなくても平均的な能力を維持できた?(体育以外)というか、まあそういうわけで私は「死ぬ気で努力」をしたことがない。小説を書くのもすごく上手いわけじゃないし、まあそれだって努力して上手くなろうとも特に思ってない。勉強もそうで、特に必死にならなくても授業受けてりゃ並(体育以外)。高校受験も落ちたらどうしようとは思ったけど「落ちたら落ちたでその人生になる」と思っていた。

それで、今だ。

自慢とかじゃなくて本気の悩みだ。授業受けても平均取れねえよって人は「はあ?」って思うだろうけど、真剣に「努力したことがないこと」が悩みなのである。努力した記憶がないから何をやるにも真剣にやるということがわからない。努力の仕方がわからない。真剣って書くともう最後に佑ってつけなきゃいけない気がしてくる。うわああー。

 

ところで、私はだいたいの日々をゲーム・アニメ・漫画・小説で過ごしてきた。私はいつもそういう私の「逃げ場」で名言に出会う。私はいつも現実では名言に出会えない。私が好きな言葉はいつも、ゲームや小説の中でキャラクターが私ではないキャラクターに言ったものだ。たとえばあの漫画では「気づけた時点で一歩前に進んでいる」と主人公が言われて、あのゲームでは「できるできないじゃない、やるんだ」って主人公が言う。頬を引っ叩かれるのはいつだって私ではない誰かで、目覚めるのは私ではない誰かだ。この世で私が心動かされるであろう言葉はもう全部「逃げ場」で私じゃない人に向けられた言葉だった。だから私はいつも、現実で頬を引っ叩かれるときに身構えるのだ。「あ、前これであのキャラが頬を打たれたんだ」。そう思う。思うから、ビンタほどの衝撃がない。

名指しでビンタされたいのである。そりゃあもうすごい勢いで私の頬を叩いて怒鳴りつけてほしい。「何甘ったれたこと言ってんの!」って、まだ誰も聞いたことがないような言葉を投げかけてくれたら私はやっとそこで初めて殴られる。殴られたら、初めて努力できると思う。

 

まあ、こうやって人のせいにしてるうちはずーっと努力できないんだろうなあ。努力する才能がないのは痛い。努力する努力もできない。

思いが言葉になる前に存在してたらなあーとかそんなことばっかり言う。毎日李徴かよ。

 

おし、がんばろう。近くの公園で遊んでるクソガキも「愛とガッツと根性で」って叫んでるから、がんばれ。